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日本インフレ到来!食品値上げラッシュ。なぜ?営業マンもつらいのよ、、、

どうも、わかの旦那です。

最近巷でもっぱらの話題の食料品値上げラッシュについて書こうかと思います。ここ1年、色んな物の値段が上昇傾向にありますが、特に家計を直撃している食品の値上げ。

僕は食品メーカーに営業マンとして勤めていますので、この話題には常に頭が痛い状態です。食品に携わるメーカー系営業マンの方なら全員わかり過ぎると思いますが、値上げの商談に行くのがこの世で一番嫌な仕事です。得意先は全員ブチ切れ、値上げ承諾できずに会社に戻れば会社でも怒鳴られ、やめたくなります。家計もキツいがメーカー営業マンもキツイ!これが実情です。

そもそもなぜ食品は値上げになるのか?

これは各メディアでも取り上げられていますので、分かってる方多いかと思います。ずばり原料価格が上昇しているからです。特に食用油(大豆油・菜種油)、小麦あたりの上昇率は目を見張るものがあります。僕も油の値段上がってるで~と先輩社員にドヤ顔で先物油価チャートを見せられた時には失神しそうになりました。これは、、、遅かれ早かれ値上げ時代が来る、、、と恐怖したのを覚えています。

食用油、小麦は様々な製品に使用されていますので、当然、値段が上がっている原料を使用した製品のメーカー原価は上がるわけです。(厳密に言うと、原料メーカーの仕入れ価格が上昇するので、ですが。)

すると、今までと同じ値段で食品卸や小売業へ製品を販売してはメーカーの利益率が下がるわけですね。こうなるとメーカーは値上げに走ります。

正直な話、多少の原価上昇程度ではメーカーは値上げしません。日本という国はとにかく価格改定を嫌う国だからです。これが日本の経済成長を妨げている悪しき風習だと思っているんですが、これはまた別の記事で話しますね。

 

つまるところ、日本という国は低価格なのが美徳とされる国なので、多少の原料上昇では値上げしないわけです。商品は売れなくなるし、卸の担当者、小売のバイヤーからは嫌われ、自社商品が棚からカットされる可能性が高まるからですね。それなのに21年に入ってからというもの、各社値上げラッシュが続いています。今回の原料価格高騰は今までの比ではないという証拠だと思います。事実、僕が所属する会社でも値上げを実施していますが、それでも営業利益率は大きく悪化し、商品設計の見直しがなされています。

なぜ原料価格が高騰しているのか?

大きくは、「ウクライナ情勢」と「世界経済の復活」が起因となっている、と得意先にも伝えています。

ウクライナ情勢

ロシアがウクライナを侵攻したことにより、欧米諸国の経済制裁を敢行。これによって世界的に原油やエネルギー価格が高騰しました。原油、エネルギー価格が上がるということは、それを使用して工場を動かすため生産コストが上昇します。そこから原料メーカーが値上げに転じ、、、という流れです。

また、ロシア、ウクライナは世界でも有数の穀物やその他食料品の輸出国でもあります。その大国同士が戦争を始めたら、経済は滞ってしまいます。ウクライナでは小麦収穫量が例年の半分以下になっているそうです。世に出回る数量が減れば価格は上がる。そういうことですね。

世界経済の復活

特に食用油(菜種油、大豆油)はこれに関係あるかと思います。コロナウイルスが蔓延しだした20年頃に落ち込んだ需要が一気に回復基調に転じたため、菜種、大豆の需要が急激に上昇しました。世に出回る数量が減れば価格は、上がりますね。特に中国経済の復活が顕著だったかと思います。

今後の値上げペースは?

今後も値上げは継続していくかと思われます。油や小麦にスポットが当たることが多いかと思いますが、今や砂糖、醤油、包装資材、物流費用(トラックの運賃等)、エネルギー(電気・ガス)まで価格は上昇し、いつ原料高騰が終わるのか?誰にもわかりません。個人的にはウクライナ情勢が落ち着き、政策金利を多少でも上げれば、日本のインフレはすぐにでも終わるかと思いますが、、、。なかなかそうはならないでしょう。

メーカーによっては1度だけでなく、2回目・3回目と価格改定を進めています。それだけ順を追ってあげていかないとメーカー利益が圧迫されてしまうからですね。

 

とにかく早く原材料の高騰が収まるのを祈るばかりです。

メーカー営業マンもつらいのよ...。